最初に、二次元に入ったのはいつだろうか?

魅力的なアニメ、かっこいいキャラクター、ふとしたきっかけ、あるいは友人の強い勧め。 数えきれないほどの「もしも」の中で、 変わらないのは、それを見たときの喜び。まるで人生に色が満ちたかのように。 まるで天使の扉が開いたかのように。
深夜までアニメを見て、この回が終わったら必ず寝ると自分に言い聞かせた。 好きなキャラクターのために必死に投票した。 昼食代を貯めて課金したり、フィギュアを買ったりした。 給料日を数えていた。
あるストーリーに涙した。 自分には関係ない物語なのに、声を上げて泣いた。 そして、主人公の奮起に胸を熱くした。 まるで彼らと共に虚構の時空で戦っているかのように。
かつて、携帯の壁紙は好きなキャラクターでいっぱいだった。QQのプロフィールには彼らの言葉が並んでいた。 一人で布団の中でアニメの笑い声を聞きながら、声を出さずに一人で笑った。 あるアニメを見終わった後、名残惜しく、 まるで人がいなくなったような喪失感を抱いた。 数えきれないほどの夜をアニメと共に過ごし、 二次元の炎で孤独を追い払った。
それらの仲間がいたからこそ、 私の青春は、これほど無力で迷うことはなかった。 QQグループで夜明けまでチャットした。 「中二病は永遠に終わらない」と話した。
私はあなたの名前を知らない。 あなたが現実でどのような役割を担っているのか知らない。 今、あなたが失意の中にいるのか知らない。 しかし、今、私たちはたとえ千山万水隔てていても、 まるで手の届くところにいるかのようだ。
私たちは冗談で言った。「ナルトは火影になれない」と。 しかし、彼はついに七代目という燃えるような戦袍をまとった。 私たちは言った。「この人生で二次元に入ったことを後悔しない」と。 しかし、いつか静かに去り、別れを告げる人もいる。 前進する道の中で、結局は同じ道に戻ることは難しい。 いつか私たちは携帯からアニメの画像をすべて削除し、手を繋いで年少の頃を忘れるだろう。 いつか、私たちは人生の戦場に赴き、 過去の孤高と無力さを埋葬するだろう。
夏目の友人帳はまだすべて読み終えていない。 工藤新一はまだ小蘭に愛を伝えられていない。 神話のような聖杯戦争はまだ終わっていない。 司と艾拉はまだ再会できていない。 立華奏はまだ音無結弦に出会えていない。 あの野球ボールはまだ少女の窓を破れていない。 まだ十年後に面麻に会える夏ではない。 少年はまだ華麗な演奏ホールに立っていない。 絶世の協奏曲で、あの少女を弔うために。
英雄たちは依然として、あの遥かな理想の都市のために戦っている。 自由の彼岸で、人類はまだあの高い壁を突破できていない。 ……私たちはかつて皇帝のように傲慢で、 かつては落ちぶれて、野良犬のようだった。 かつては兄弟と共に千軍万馬を率いた。 かつては孤軍奮闘し、吹雪の中を一人で進んだ。
もし、ある夜に 突然、あの無力だった頃を思い出し、 不意に二次元の扉を開き、 前進する中で唯一の光を見つけたなら。 それで、十分だ。

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著者: MoeJue

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